そういえば、九条君… さすがにもう自習室にはいないよね…? っていうより、始めから居なかったかもしれないな…。 女の子たちに、お茶に誘われてたみたいだし。 今頃、どこかでみんなとワイワイ盛り上がってるのかも…。 勉強しに来てる…なんてこと、あるわけないか! 心の中で、勝手に想像を膨らませているうちに、自習室に到着していた。 九条君は、いないものだと完全に思い込みながら扉を開けた私は、映った光景に目を見開いてしまった。 「遅かったじゃん、紗智。」