「朔矢君、私…ちょっと用事が出来ちゃったから、先に帰るね…!」 「えっ!?さっちゃん?」 「ごめんね。それじゃあ…また明日ね。」 少し戸惑い気味の表情を浮かべる朔矢君に小さく手を振った私は、図書室を飛び出した。 落としたとしたら、一番疑わしいのは教室…だよね。 案外、机の中に入ってるかもしれないし……。 見つかることを願いながら、教室へと走った。