私は目が合わないように慌てて視線をテーブルの上のノートに移した。
九条君は同じクラスの男子なんだけど……
はっきり言って、ただ者じゃない。
明るく気さくな性格で抜群に整った顔立ち…ということもあり、女子から絶大な人気がある。
彼の無邪気な笑顔を見たら最後、虜になってしまうらしい。
休み時間などは、彼の周りに女子の人だかりが出来て凄い騒ぎになるほどだ。
地味に穏やかな生活を送ることを好む私からしたら、苦手なタイプの男の子と言える。
それに…勉強は苦手らしく、授業をサボってることも多々ある。
かなり…いただけない。


