『綺斗〜!今日は、一緒にお茶に付き合ってくれるよね〜?』 『そうだよぉ〜。たまにはいいじゃん。』 学校にやってきて、教室に入るなり聞こえてきたのは、ムカッとくる奴の名前。 チラッと窓際を見ると、壁に背中をもたれながら立っている九条君と、その周りをグルッと囲む女子生徒たちの姿が映った。 ったく…… 朝から鬱陶しい…。 他の教室に行って、お喋りすればいいのに…。 早速、九条君に苛つきながら、自分の席に着いた。