「ちょっとごめん。」 九条君はポケットに入っていた携帯電話を取り出した。 「もしもし?どうしたんだよ…。」 会話を始めた九条君をチラチラと見ながら、席にゆっくりと座った。 なんか声低いけど、深刻な話なのかな…? 目の前のテキストではなくて、会話をしている九条君の方に視線を向けていると… 「えっ!本当かよ!?分かった!すぐ行くから。」 いきなり九条君の声が大きくなり、驚きと嬉しさが入り交じったような表情に変わった。