「紗智を見てると可愛くて、勉強なんかしてる場合じゃねぇよな。」 「えぇっ!?私のことは、見なくていいから、べっ…勉強に集中してよ。」 フッと笑う九条君から視線を逸らした私は、アタフタしながらテキスト類をカバンから取り出した。 そんなこと言わないでよ…。 ドキドキしちゃって、勉強に集中して取り組めなくなるじゃない…。 赤くなっているであろう頬を押さえていると… 九条君の携帯電話が鳴った。