「なるほど。アイツからの電話なわけね。」 不機嫌そうに呟くと、お腹に回していた片方の手を私の携帯電話を持つ手に被せた。 「えっ!?」 ビックリした私は、九条君の手を振りほどこうとして携帯電話を上下に何度も揺らしたけど… 「離してやらねぇからな?紗智がアイツとの会話を終わらせるまで。」 九条君は、しっかりと離さないように私の手を包んでいる。 「早く電話切って?アイツと話してる姿、あまり見ていたくねぇから。」 左耳の傍で囁かれる言葉たちに、鼓動はせわしなく動きっぱなしだ。