きっと… 楽しい夢を見てるんだろうな…。 せっかくだから、ゆっくり寝かせてあげよっと。 私は起こさないように、隣でスヤスヤ寝ている結希をそーっと抱きかかえた。 「…どこ行くの?」 「隣の部屋。ここよりも風通しも良くて、お昼寝するには快適な部屋だから。」 「そっか。じゃあ、俺は航を連れていくよ。」 ヒソヒソと小さな声で会話しながら、九条君は眠っている航をゆっくりと抱きかかえた。