「とにかくリビングに戻って待っててよ。もう少しで出来るから…。」 「んー…。あとちょっとだけ。」 私の後頭部に片手を添えて、優しく撫でる。 ゆっくりした九条君の手の動作に反比例して、私の鼓動は一層速くなっていた。 “ちょっと”って、どれぐらいの時間のことだろう…? 10秒…? 1分…? 早く離れてくれないと、この甘い香りと温もりに目眩がしそう…。