モヤモヤと頭の中で考えていると、九条君が私の顔を覗き込んできた。


「どうかしたのか?なんだか深刻そうな顔してるけど…。」


「えっ!?なっ…何でもないわよ…。そ、それより外も暗くなってきたし、そろそろ帰らせてもらってもいい?」


アタフタしながら、窓の外に視線を向ける。


日が沈んでしまった空は、だんだんと暗くなっていた。


「……そうだな。英語も一区切りついたし、今日は終わりにしようかな…。本当は…まだまだ紗智と一緒にいたいけど。」


「えっ…?」


九条君に視線を移すと、ニヤッと笑みを零しながらノート類を片付け始めていた。