放課後恋愛

「…深刻なことだったのか？」


九条君の声は心配そうなものへと変わる。


「し、深刻っていうか…」

言葉を濁していると、九条君は私の手から素早く携帯電話をスルッと引き抜いた。


「いきなり何するのよ！」

咄嗟に振り向こうとすると、九条君は私の肩に顎をのせた。




「ふーん…。朔矢からのメールだったんだな…。」


突然、声が低くなる。


なんだか空気がピシッと凍り付いたような気がした。