「そ、そんなの…どうだっていいじゃない!それより、九条君だって先輩と一緒に帰る予定なんでしょ!?早く帰ったら?」


そうだよ…。
春石先輩だって、校舎のどこかで九条君のこと待ってるはず。


いやいや、もしかしたら今頃、九条君を捜してるかもしれないのに…。


「俺、先輩と帰る約束なんてしてねぇけど?」


「え…?」


九条君の言葉に、思わず目を見開いてしまった。


だって、あんなに春石先輩……楽しそうに話してたし、てっきり二人で帰るものだとばかり思ってた…。


でも、違うんだ…。
どうして?