『キャーッ!!』


窓際から悲鳴にも近い声が次々と聞こえてくる。


何かと思って顔を上げれば、九条君の笑顔に、女の子たちが過剰に反応をしているみたいだ。


お、大げさだな…。
いくらお昼休みとはいえ、もう少し声のトーンは抑えてほしい…。


『も〜、綺斗ってばカッコよすぎ!ねぇ、私と付き合ってよ〜。』


『綺斗と付き合うのは私よ。ずっと待ってるんだから。ね?綺斗。』


『何言ってんのよ。綺斗は、私と付き合うことになってるんだから。』


九条君の周りをビッシリと囲む女の子たちは口々に同じようなことを主張している。


要するに、みんな九条君の彼女になりたい…ってことだよね…。