「俺、こんなに集中して勉強出来たの初めてだよ。紗智のおかげ…だな。」 九条君は笑いながら、カバンをテーブルの上にのせて、勉強用具を片付け始めた。 た…確かに九条君… かなり集中してたけど… それは、私のおかげとかじゃなくて、テスト勉強に励むぞ…っていう九条君自身のヤル気だと思う。 私は…特に関係ないよ…。 黙々とカバンにやりかけの課題を入れていると、九条君がピタッと動かしている手を止めた。