「えっ…何してんのよ!」 「俺の勘だと、もうすぐ来るんだよ。アンタがテーブルから離れて座ってたら不自然すぎるだろ?」 九条君はテーブルのところで静かにイスをおろすと、再び下に潜りこんだ。 「絶対、こっち見るなよ?それと、もし何か聞かれたら、“知らない”って言ってくれればいいから。」 「だ、だから…私は……」 勝手に話を進める九条君に不満をぶつけようとした時…、勢いよく自習室の扉が開いた。