「どうした?本当は…痛いところがあるのか?」 「それはないから!本当に大丈夫。」 アタフタしながら立ち上がった私は、傍のテーブルに置いてあったカバンを手にとった。 「私、帰るね…。」 九条君の顔は見ないようにしながら、駆け足で自習室を出た。 顔…すごく熱い…。 火照ってるみたい…。 と……特に唇…。 焼けちゃいそうなほど熱いよ…。