「悠里!!」
授業を受けていた教室に、私の名前が響いた。
「明日香、声大きいよ~。」
「ごめんごめん、つい癖が…」
ちょっと恥ずかしかったけど、明日香だから許せた。
「今日どうする?」
「ん~…」
「…もしかして、先約あり?」
「いや、そういうわけじゃないよ。ただ、いつも居酒屋行ってるしな~って思って。」
「実はね、今日はちょっと人数増やして飲みたいなぁって思ってるの、私は。」
「えっ、それって誰?」
「それは、私のダーリンと悠里のダーリン!!」
「…えっ?」
「ほら、悠里の彼氏さんと私のダーリンって友達じゃん?だから、ダーリンに頼んだの。四人で飲もう!!みたいな?」
「ったく、本当明日香ったら!!」
「ごめんなさいね。」
明日香って時々、子供に見えてしまう。
なんか、幼いって言うか可愛らしいって言うか……
「あっ、今こっち向かってるみたいだよ。」
「二人とも?」
「うん、なんか知らないけど待ち合わせしてたっぽいよ?」
「明日香…」
あなたはなんでそんなに大胆な行動ばかりするの?
私にだって、言ったっていいのに…
ブーッブーッ
明日香の携帯が鳴った。
「今大学の前だって、早く行こっ!!」
「うん。」
話している間に準備をした私とすでに鞄を持っていた明日香は、教室から直行で彼らの待つところまで行った。
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