「悠里!!」
後ろから明日香の声が聞こえた。
「明日香…」
「悠里…あんたって子は本当に!!」
ギュッ
明日香は私の顔を見た瞬間、私に近づき私を抱きしめた。
「明日香、ありがとう。」
「…とりあえず、家入ろ?」
「うん…。」
私と明日香は私の家に入った。
玄関の扉を開けた時、お母さんがいた。
怒られるかなって思ったけど、お母さんは黙ってリビングに戻った。
そして、私と明日香も私の部屋に向かい、入った。
「今日、母さんから許可もらったから泊まるね。」
「いいの?」
「うん、今ほっといたら悠里が何しでかすか分かんないし。」
「…」
「…今日はいっぱい泣きな?」
「うぅ……うわ~ん!!」
私は幼い子供のように泣き喚いた。
私は、この夜ずっと泣いていた。
明日香に別れの経緯を一言も話さず、ずっと。
でも、明日香は何も聞かず背中をさすってくれた。
本当につらかった。
もしかしたら、私の涙が枯れて二度と泣かなくなるんじゃないかって思うくらい泣いた。
それが、
私の2年前の話。
でも、この頃は気づいてなかった。
私は未来、もっとつらい思いをすることを…
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