結局、亮先輩と付き合っているけど。
でもやっぱり、キスはしたくない。
私の心には、優しくキスをしてくれる明人さんが残像として今も残っているから……
「悠里、お待たせ。」
昔を思い出していると、亮先輩が戻って来た。
「明日香も帰る?」
「うん、光くんが帰っちゃったから帰る。」
「二人とも送ってくよ。」
「ありがとう、亮くん。」
「気にしないで、女の子一人なんて危ないし。先店出てていいから。」
そう言って亮先輩はまたどこかへ行った。
「ほらね、見たでしょ?
別に無理やりしろなんて言わないけど、やっぱりそろそろ考えたら?亮くん、待ってるかもしれないし。」
「うん…」
私はまだ、亮先輩とキスすることに戸惑いがあった。
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