「えーっと、テストの平均だが……ーー」
1番嫌いな数学の時間。
今日はテスト返却日だった。
私はいつもと変わらずまずまずの成績。
何でかって言うと、真面目に授業を聞いてい……なかったりするから。
私たち4人は何故か席が近くて、相変わらず授業中でもお構いなしに喋ったりしている。
しかし…今日は何故か皆おとなしい。
もしかして、テストの点数が悪かったのかな…?

なんて思っていたら、早速ヒカルが春に自分の答案用紙を飛行機にして飛ばしていた。
何やってんだか…。

その飛行機は、ゆらゆらと飛んで春の元へは届かず…
違う方向へと飛んでゆくーー。
「ありゃ?……」
ヒカルの間抜けな声が、教室に響いた。