ホワイト キャンバス

私は、春から再び空へ視線を戻した。

ヒューードドーン
「……ホント綺麗」
その声は、花火の大きな音によってかき消された。

…皆と一緒にこの花火を見るのも今年でもう終わりなのかな。

3年生の今。

来年になったら、皆、きっと別々の大学になってしまう。

皆、進むべき道へ歩いてゆくーー。


……何かちょっと寂しいな。

花火の音が鳴る度、私は切ない気持ちでいっぱいになった。