ホワイト キャンバス

ヒューードドーン!
大きな爆音と共に皆の視線が空へ向かう。

「「…うっわぁ、キレーイ!」」
夜空に開く花は、私たちの顔を明るく照らした。

「だよなぁーっ!本当すげえよな」
ヒカルも感激して、無邪気な子供のように空を見上げている。

ーーここ、地元の花火は綺麗で有名なのだ。
が………。

「そんなん見て何が面白いんだよ」
ーーこの雰囲気を見事に壊す奴が1人。

「…おい春。お前、夢も希望もねぇな」
ヒカルは、後ろにいた春に呆れたように言い放った。