「まぁ、俺は莉子の好きな人って言ったら大体分かるけどな」
「…っぇえ!?何で?」
突然そんなことを言い出す徹っちゃんの顔は、かなり真剣で。
「まぁ、見てれば分かるよ。俺の目はごまかせねぇからな…ハハ」
なんて言って笑いだす。
…いや、そんな訳ない。
誰にも言ったことないんだし……。
「で、それは誰なの!?」
今度は、咲が不機嫌そうに徹ちゃんに聞く。
「まぁ俺が思うに………春だな」
「…っ!ゲホッ」
まさか分かるはずないと思っていた私は、飲んでいたレモンティを吹き出してしまった。