キレイな音と共に再びボールは空へと舞い上がり…
ーーーって、あれれ?
何故か、ボールがこちらに向かってきている…
そう思った瞬間。

バコッ!
「いって!」
ボールが少し離れた場所に座るアイツの頭に命中した。
「……ヒカル、お前どこ見て投げてんだよ」
怒りながらも、まんざらでもない表情で言い放つアイツ。
相変わらず口が悪い。
「そう怒んなよなー、まぁたまにあんじゃん?猿も木から落ちるってやつ?うまい俺でもミスする時ぐらいあるって訳よ」
そう言いながらこちらに向かってくるヒカルは悪びれた様子は全くもってなさそうだ。
「…はぁ!?バカにも程があるだろ…」
「……っ!おい今何て言ったんだコラー!」
…………また始まった。
そんな言い合いをする姿にももう見慣れて、自然とその光景に笑みがこぼれてしまう。