……―――
…ブゥゥゥ―――――…
…ブゥゥゥ―――――…
…ブゥゥゥ―――――…
―――……
手に握り締めて持っていた携帯電話に突然、振動が襲う――…
「ウヒャ~!!!」
思わず驚いて握り締めてた手から落としそうになったが………
間一髪の所で、それをキャッチする――…
「あぁ~ぶねぇ~~!!!」
しゃがみこんだまま開いた画面を見て目を細める。
落としそうになったのと、突然の受信にドキドキが早くなる。
ただそれだけ――…
ゆっくりと落ち着いて電話に出る。
「はい‥‥‥」
『もしもし?
雪‥‥‥今日ヒマ?』
男の甘い声が聞こえてくる。
「何で?」
『「何で?」って言われてもなぁ~。
今度お願いしたいヤツが今から会いたいらしいんだよ。』
「あぁ‥‥‥」
そう言うことか…。
別に残念だったワケじゃない…ただ安心しただけ――…
