誰かの叫び声と共に突然、部屋が“バーン"と勢いよく開くと扉を開けたと思われる張本人と目がしっかりと合ってしまった。





その人は、凄くキレイな人でとても高校生には見えなかった。





「何?
この子が本命なの?」





「だから違うってば…。
その人はただの家庭教師!」





ただの…ですか?
まぁ、『ただの』家庭教師ですけど…。





「あたしに旦那がいるから愛想尽きた?」





えっ?
旦那さまいるの…!?
その若さで?
どう見ても20代前半でしょ?
……ってか『旦那がいる』って、それじゃあ、不倫じゃん!?
ダメじゃん!!





「つぅーか、その前に俺ら付き合ってねぇーし、それは関係ねぇーだろ?」





えっ?
それってつまりは、割り切った関係ってヤツですか?
つまりは…セッ…クス…フレ…ン…ド………ってヤツですか?





ってか『付き合ってなくて』なんでそんな関係になっちゃうのよ?





「何?
それじゃあ、私のことは遊びだったってワケ?」





ほぉ~!
そうだ!そうだ!!
涼平くん…そこんとこはどうなのよ、どうなのよ?





「俺、本気なんて一言も言ってねぇーし。
あの日だけのつもりだったし、家に来られても迷惑!
つぅーか、教師が生徒の家まで来て、親にでも見つかったらどう説明するつもりだったわけ?」