そういえば、

千代おばあちゃんのところに、

お見舞いに来る家族は一人もいなかった。


私の祖母は、

千代おばあちゃんぐらいの年齢だから、

おしゃべりしていると、

祖母と話しているかのように、

錯覚することもしょっちゅうだった。



二人で話すうちに、

本当の祖母みたいに仲良くなれた。

大好きな千代おばあちゃんを見かけると、

すぐにそばへ行って、

話しかける時が多くなった。



私は千代おばあちゃんにお願いして、

義理の孫にしてもらった。