「まさか夕矢がほんとに言うとは思わなかった!」


久しぶりの2人で歩く帰り道

手が触れそうで触れない
そんな曖昧な距離でならんで歩く


「それは俺が一番驚いてる。
あんなこと言うキャラじゃねーし」

「でも、カッコ良かったよ?
それに、うれしかった」

「そっか、なら良かったな。
言ったかいがあるってもんだ。
もう一生いわねーぞ、絶対」

「録音しとくべきだったかな.....」

「したらデーダ焼き払う」

「そんなに恥ずかしかったんだ?」

「ったりめーだ!」

「イテッ」


夕矢に頭をチョップされてしまった

うぅ、地味に頭のてっぺんが痛い...

今絶対てっぺんの脳細胞ちゃんだけが
きれいに死んじゃったよ?


「あのさ、菜乃香。」

「ん?」

「今日はAが食いたい」

「Aって、初日の??」

「そう、Bはハンバーグだったろ?」

「うん、覚えてる!私が初めて夕矢に作った料理だもん」

「ああ、俺が初めて食った菜乃香の料理だ」


確かあの時Aは、カレーにしたんだ

カレーか...お昼抜いちゃってるから早く食べたいなぁ