「あ、おったおった!
輝ー、ちょっと出てきぃー!!」

「あ、ねぇさん。
ごめんね、僕行かなきゃ」



ん?
輝?
ねぇさん??

どうやら夕矢と一緒にいたのは
転校生君のおねぇさんらしい

いや、らしいというか絶対そうだよ!


その女の子はまさに相川君を女の子にした姿そのまま!

いや、相川君はもともと女の子みたいな顔だから髪をセミロングにした相川君ってとこかな


「あ、いた。
菜乃香、ちょっと来い」


独りであれこれ考えていると私を探していたらしい夕矢が手招きした

なんだろう?
ちょっとためらったけど、おとなしく夕矢の方に向かった


「なに??」

「この双子、校内案内してやってくれ」

「え、あ、うん。
いいけど?」


戸惑いながらもそう答えた

なんか今日はいろんな人から案内役を頼まれるな


「なんでや!
あての案内役はあんたに頼んだはずやで!
責任転換か!?そんなん許さんへんで!」

「まぁ、まぁ、ねぇさん」

「輝は黙っとき!
大体、こんな頼りなさそうなんが案内出来るとは思えんし」


なるほど.....

学校案内がめんどくさかった夕矢は
私に押し付けに来たってわけね

って、あれ?
なんか私今、頼りないっていわれた??


「あ、のさ。
よかったら4人で行かない?
学校案内。
実は私も相川君の案内頼まれてるの」

「お、ええこというな!
そやそや、4人で行こや」


そういって夕矢は背中を
バッシーンと叩かれた

それを夕矢が迷惑そうに睨んだ