「おい、楠木」

「え、は、はいっ!」


SHRが終わり、なぜか私は担任の先生に呼び止められてしまった

なにかしたっけ?
いや、流石に新学年初日から何かヘマはしていない.....ハズ



「悪いが、相川に学校のこととか色々教えてやってくれ」

「へ?相川.....?
あ、大阪の転校生??」

「そうだ、頼むぞ」


何故私?
あ、いちよう学年主席だからか!

まぁ、今ではその座も危ういけど.....

ってか、最近は追い越されてばかりだ


今度の試験こそ、絶対1位の座についてやる!



って、そうだ!
相川君にいろいろ教えてあげなきゃだった



「あ、えと。相川君」


沢山の女子に囲まれている相川君に
控えめに声をかけてみた

.....が、やはりというか
声は全く届いてない様子で
女子の皆さんに質問攻めされている


大変だねぇ、転校生も

まぁ、後でもいっかぁー


なんて考えていると、廊下から聞きなれた声が聞こえてきた

聞き間違えるはずがない、夕矢だ



でも、それともう一人
女の子の声も聞こえてきた

誰?緋那でもなさそうだし.....