「菜乃香ー!緋那ー!」


ちょうどさっき遭遇した緋那と
一年間くぐってきた慣れ親しんだ門をくぐると顔を涙でぐちゃぐちゃにした雅が走ってやてきた

そう、もう一年が過ぎたんです!

今日からついに高校2年生!!
もう私も先輩と呼ばれる立場になっちゃうんです


って、そんなことより!
雅が泣いてることの方が重大だよ!


「どうしたのよ、汚い顔して」

「あのね、あのね、クラスがぁー!
バラバラなんだよ!陰謀だよ!悪魔だよぉー」


緋那の何気にひどい言葉をスルーしてまで
雅が泣きながら言った

どういうことだろ?
クラス?バラバラ?陰謀?悪魔!?


「要するに、あたし達
クラスが離れちゃったってこと?」

「うん.....」

「えぇー!?嫌だよそんなの!
そんなのひど過ぎる!悪魔ぁー!」

「でしょ、このバカ悪魔ぁー!」

「落ち着きなさい」


コツンと緋那に
私と雅は頭を殴られた

これが落ちつけられるものですか!

だって、だって、
せっかく出来た友達と離れるなんて

そんなの嫌だよぉー!


「クラス離れても、休み時間や放課後。
それに休日。いくらでも会えるでしょ?
永遠のお別れじゃないんだから」

「「あ、そっか」」


なぁーんだ、そうだよね!

クラスが分かれたくらい
どぉーってことないよね!!