自分がプレゼントは無理だけど...
でも何かはあげたいなぁ
バイト代のほとんどは借金返済で
お金あんまりないけど
「夕矢、なにが欲しいんだろ」
「称磨、なにが欲しいんだろ」
「なんでもいいんだよ。
大切なのは自分がどれだけ
その人のことを思ってプレゼントを
用意するかってこと。心だよ、心」
「そっか、そうだよね!」
「雅、たまにはいいこというね」
「えへへ、実は彼氏から言われた言葉」
「.....菜乃香ー、何買う?」
「んー、お財布に優しいもの?」
「なんでさ、無視なんてひどいよ!」
心がこもったものならなんでもいい
..............か
でも夕矢ってそういうの言わなさそう
平気で
『なんだよ、これ。いらねー』
って言いそうだもん
何が欲しいかも全然わからないし
大体、夕矢が普段使ってるのって
超高級品ばっかだから買えないし
はぁーーー
「ねぇ、菜乃香!これどうかな?」
そう言って目を輝かせながら
緋那は一本の刀を差しだしてきた
時々緋那の好みが分からない...
ってか、どこから持ってきたの!?
「この艶とか、デザインとか、
なかなかの刀だよね。
特にこの刃のとこの模様!
かっこいいー♪」
久しぶりに見た緋那の
イキイキした目と声が聴けたのが
刀を語るときだなんて.....
称磨君、多分刀に今負けてるよ
「緋那、それはやめとこうか」
「......そう?
んー、そっか。
称磨には似合わないか」
すごく名残惜しそうに
緋那は刀をしまった
そんなに刀が好きなら
誕プレ刀にしようかな?

