「夕矢、夕矢!
あのね、わたしね、あのっ」

「.....とりあえず落ち着け。
鼻息凄すぎ」

「うん、分かった!
落ち着くね、わたし」


すうーと大きく息をすって
少しだけ止めてから息をはいた

よし、落ち着いた!


「あのね、あのね!!」

「余計興奮してどうすんだよ」

「私、借金取りとの鬼ごっこから
開放されちゃったの!」

「.....は?」

「だからね、
麗華さんが肩代わりしてくれて。
でもね、タダでってわけじゃなくて。
働いて返すってわけで。
勤労生活突入ってことなので」

「まとめてから話せよ。
俺には今の異世界語が理解できねぇ」

「うん、まとめるね。
そうだ、働こう!」

「.....どこの会社の勧誘だよ。
もういい、分かった。
麗華が借金肩代わりして、
その代わりに麗華の店の手伝いを
菜乃香がやるはめになった」

「ビンゴっ!」


なぁんだ、伝わってたじゃん

もう、まとめろだの
異世界語で話すなだの言うから
もう頭がパニックしちゃったよぉ


「ところで夕矢。
麗華さんのお店ってどんなの?」

「知らねーよ。
まぁ、麗華の考える店なんて
ろくなもんじゃねーだろ」

「そんな言い方はよくないと思うな。
でも、弟も知らないなんて.....」



ほんとに、
ろくでもない店だったりして.....

まぁ、麗華さんにかぎってそんなこと



.............ないよね??