「あたしさぁー、
ちょっとすんごいこと発見しちゃった」

「はぁ?」

「菜乃香ちゃんのこ・と。
気になったから調べてみたんだけどさぁ」


麗華はそこまで言うと俺の後ろに立って
耳に唇を寄せてきた


「実はあの子、すごい借金あるのよね」

「あぁ、知ってる」

「.....え?
知ってたの!?
だったらなんで黙ってたの!?
なんで何もしてあげようとしないの!?」

「は?意味わかんねぇ」

「なに言ってんのよ!
彼氏ならあんたがなんとかしなさいよ!」

「はぁ!?」


なんなんだ、この流れ!?

いつも麗華の言うことは意味不明だけど
今日はいつにも増して意味不明だ


「さぁ、例の借金取りさんには
もう連絡を取っているから
あんたが話しをきっかりつけるのよ」

「.....麗華が言いたいことは分かった。
だけど、断る」

「なに言ってんのよ!
あたしが言いたいことが分かったんなら
菜乃香ちゃんのこと助けてあげなさい!
本当に冷たい男なんだから」

「それは違う。
そんなのは菜乃香のためじゃない」

「.....え?」


菜乃香の借金を肩代わりしなかったのは
俺が冷たいからだとかそんなんじゃない

きっと、そんなことしたら
菜乃香はよろこばないと思う

あんなんだから、きっと余計な事をするな
というだろう

下手に同情して菜乃香を傷つけるより
あいつの問題はほっといた方がいい


「はぁ、分かったわよ。
あたしが何とかするから。
もう帰っていいわよ。
早く菜乃香ちゃんとラブラブしてこい」

「言われなくても帰るよ」


麗華、任せとけって.....
一体何するつもりなんだよ??