「で、なに?
紗代忙しいからさっさとしてよね」
「.....それが本性ってわけ?」
「だったらなに?」
こいつ、嫌いだ.....
見透かしたような目をしてくる
「で、話しって?」
「ま、単刀直入にいうと...
未影を泣かせたら許さないから」
それだけ言ってショートカットの美人は
スタスタと歩いて帰っていった
いい逃げ!?
むかつく!!
「で、あんたは?
紗代に話したいことがあるんでしょ?」
「んー、じゃあ一言。
何考えてんのかは知らないけどさぁ」
そういってすこしずつ紗代に近づいてきた
気持ち悪いぐらいニコニコして
「あんたの思いどうりにはさせないから」
紗代の横を通り過ぎる時
今までの声からは想像できない
低い声で言った
チラッとみた横顔は笑っていなかった
なんなのよこいつら!
ほんとに
「むかつく」
邪魔できるんならしてみなさいよ
紗代はあきらめる気なんて
これっぱっちもないんだからね
この計画は
狂わせるわけにはいかないのよ
狂わせるわけにはいかない.....
紗代はただ
夕矢の幸せのために動く

