「私は鬼じゃないんだよ?」
「.......だろうな」
.......あれ?
なんでだろ??
夕矢にすごく冷たい目で見られてる
「鬼じゃないカミングアウトはいいから
早く行く準備しろ」
「え、あ、うん」
よく分からないけど
とりあえず洗っていた野菜を
ボウルに入れて冷蔵庫に閉まっておいた
「ねぇ、夕矢。
私よく、話が見えないんだけど.....」
「あぁ、そっか。
わりぃ、詳しいこと言ってなかったな。
正直俺もよくわかんねぇんだけど、
麗華がお前を連れて帰って来いって」
「あ、そういうこと!
でも、なんで私も一緒に?」
「それが俺も謎なんだよ。
まぁ、一つ言えるのはぜってぇ
ろくなことがないってことだ」
え?
そんなろくなことがない
って分かってるとこに
わざわざ身投げしに行くの!?
「夕矢って、隠れM?」
「なんでそうなんだよ!」
「いや、だって
ろくなことがないとこに
わざわざ行くんでしょ?」
「しょーがねぇだろ。
行かなかったら親父と麗華に
ぶっころされる」
へぇー
夕矢にも怖いものがあるんだ(笑)
夕矢の家族かぁー
お姉さんも美人だったし
きっと家族全員、美形なんだろうな

