夕矢はどこかに電話すると
まもなくしてタクシーが来た

夕矢って、タクシー呼べるの!?
タクシー使いだったりして...........



「お客さん、どちらまで?」

「綺麗な桜が咲く海なんですけど、
名前が分からなくて............」

「あぁ、一本だけ大きな桜が咲く海ね!」

「あ、はい!そこです!!
そこまでお願いできますか?」

「いいけどよ、お客さん。
今は桜咲いてねーぜ」

「かまいません。
咲いてなくても、いいんです」

「よしっ!
まかしときなっ!!」


そういった運転手さんは、
少し雅に似ていた

年齢も顔も背丈も性別でさえ違うのに、
そういって笑った顔は、雅そっくりだった



「ねぇ、運転手さん、雅に似てない?」


運転手さんに聞こえないように
小さな声で、夕矢に言う


「それ、本人聞いたら激怒するぞ」

「外見とかじゃなくて!
雰囲気とかが!!」

「..............そうか?」

「うん、そうだよ!」


なんか、雅に会いたくなってきた

もちろん緋那にも!


急に休んで、心配してるかな?



少しでも心配しててくれたら嬉しいなぁ