「そんな・・・私が何を?なりたくて宮になったわけでは・・・!」


葵の上は初姫を睨みつけた。

「なりたくてなったわけでは無い!?ふざけないで!」

気迫に気圧された初姫は思わず怯んだ。

「疾風様もお可哀相に、自分の宮になったのがあなたみたいな女だなんて!」

「疾風様は・・・!」

「覚えておいて!疾風様は好きであなたを宮にしたわけでは無いわ、帝のお言葉だからよ!」

それだけ言うと葵の上は後ろを向いて行ってしまった。


今葵の上がおっしゃった事は本当かしら・・・
だとしたら私は・・・