「疾風様はここでお待ちください。」

織り姫に言われた疾風は竜と政行の部屋の隣で待っていた。

「新しい宮様かぁ。上手くやっていけるかな。」

ため息を隠しきれない疾風の耳を竜が優しく舐めた。

「疾風様、どうぞこちらへ政行様と宮様がお待ちです。」


「分かったよ〜。」

立ち上がった疾風はゆっくり政行の部屋に足を踏み入れた。