まだまだ続くドッジボール、あたしにはなかなかパスが来ないのは気のせいだと思ってる。 ボールが行き交う。 誰かがアウトになる。 それはあたしにとって遠い映像のようだ。 ――――――――――――――― 「じゃあそろそろ帰ろうかー。」 「ばいばーい!!」 いつの間にか帰る時間か。 結局マリちゃんは悪びれた様子を一度も見せなかった。 ―――あたし信じたんだよ、マリちゃんのこと。 飲み込んだ。 塩の味がした。