フラワー

一体、彼の目的はなんなんだろう。


見えないけど警察?私服警官?


事件に興味を持ったティアラの客?
こんな客いただろうか?店関係者だろうか?


彼は私の考えてることなんかお見通しのような余裕の表情で言った。



『初めまして、俺、経済学部1年の星草太』


一枚の名刺をテーブルの上に置いた。



星総合探偵事務所
代表 星 謙治



と書かれてある。
うさんくさい、思った。



『これ俺のおじさんの名刺。俺は正真正銘ここの学生だから』



名刺の隣に、この大学の学生証が並べて置かれた。
写真の星草太君は爽やかに微笑んでいる。
今より少し髪が短い。



「で、私に事情聴取ですか?」


店関係者や栞さんと仲が良かったこは警察から事情聴取されたと聞いていた。
で、私の所には探偵が来たってこと?



『違うよ。スカウトです♪』


「はぁ?」