「何言って…そんな冗談笑えないって」 「冗談じゃないの!ホントなの!隠しててごめん…」 今にも泣き出してしまいそうな様子で俺に訴えてくる。 「は?…え?…ホン、トに?」 呆然とする俺にコクンと頷く彩花さんを見て冗談ではないと分かった。 「なんで…?だって彩花さんいつも兄貴に会いに来てたじゃん!…は?ちょ、マジ意味わかんねぇ…」 付き合ってない…? 兄貴と彩花さんが? 何がどうなってんだ? 俺は混乱で目眩がしそうになった。 とにかく必死に状況を把握しようと頭を抱えた。