「そのバンド好きなの?」


突如、背後から掛けられた声にビクッと身体が揺れた。



驚いてバッと振り返ると…



一瞬言葉を失った。



そこには見知らぬ女がいた。


恐らく兄貴の連れて来た女である事はすぐに分かったが、驚いたのはその女が見た事もないくらい綺麗な人だったから…。



少し茶色で緩く巻かれたセミロングの髪



高すぎず低すぎない身長に、華奢な身体



小さい顔には大きなアーモンド型の綺麗な瞳



スッと通った鼻筋にふっくらと愛らしい唇



目の前にいる女の一つ一つの全てに一瞬で惹き付けられた─…