不機嫌な顔丸出しで軽く睨むと女は指先でツンッと俺の鼻をつついた。


「その顔、修君そっくり♪」


ニッコリ笑った女の行動に唖然となる。


「あんた兄貴のなに?」

「ナ〜ツ〜キ!私の名前は〜菜月ね♪」


この女…


「はぁ…じゃ菜月さん、兄貴の知り合い?」


少し、いやかなりイライラしながら俺は菜月さんに再度尋ねた。


「ん〜…言っちゃっていいのかなぁ…でもなぁ…どうしよっかなぁ〜」


ブチッ!

菜月という女のハッキリしない口調についに俺の堪忍袋が切れたっ!


「てめっ…」


「菜月〜?」


口を開いた瞬間、背後から俺が会いたくて仕方のなかった人の声が飛んできた。


は?この声…


バッと振り返ると、相手も俺がいる事に驚いたのか目を見開く。


「え?弘樹?」


「あ…彩花さん」