「ごめん…サエ、ごめんな…俺…ホントにごめん…」


サエの真剣な気持ちを聞いて、自分の浅はかさを責めた。


「謝らないでよ…私さぁ〜普段からバカやってる分好きな相手に軽い感じで接する事しか出来ないんだよね〜…だから遊ばれたって仕方ないんだよ〜ははっ」


「無理して笑うなよ…」


「笑ってなきゃやってらんないじゃん…でも私…弘樹だけは、ホントに好きだったんだぁ…あはっ」


「だから笑うなってっ…!」


笑いながら涙を必死に拭うサエに堪えきれず俺は力いっぱい抱き締めた!



「サエ、サエ…こんな最低な俺を好きだなんて言ってくれてありがとう…でも…俺やっぱ彩花さんが忘れられないんだ…ごめんサエ…ごめんな…」



「うぅ…謝んなバカァ…惨めになっちゃう…うぅ〜…」



俺の胸にしがみつき涙を流すサエを時間の許す限りずっと抱き締め続けた。