シャーペンと君とあたし




「いや、しばらくは嫌われ者だろ。」

諦めたように笑う孝太。



「そんなこと─…っ」


“そんなことないよ”

って、胸をはって言いたかったのに




─…校庭で聞いたクラスメイトの声が

フラッシュバックしてくる。





『孝太がコケたのは痛かったよなぁ…』


『古賀くんが居なかったら
あたし達のクラス勝ててたんじゃない?』




孝太のせいじゃないってことは

痛いほど分かってる。



でも、クラスメイトの不満を聞いといて


“そんなことないよ”


なんて無責任すぎて言えないよ…



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