しばらく歩いていると俊が立ち止まる。 「…鈴。」 呼んだくせに 違うトコロを見てる、俊。 あたしの方に顔を向けてくれない。 「な、なに?」 その視線の先を追う。 …あ 「孝太…」 コンクリートの塊に腰を掛けている 孝太の姿が目に飛び込んできた。 「気になんだろ?」 …なんで? なんで、俊はいつも… あたしの気持ちが分かっちゃうの? 何で…何であたしは─… .