シャーペンと君とあたし



一瞬、ポカーンとするみんなの顔。


『ブッ』

『フッ』


と思ったら、一斉に吹き出すし。

蒼はさすがに『ブッ』じゃなくて『フッ』だったけど。


いや、でもあんま変わんないよね?


今度は逆に、あたしがポカーンとして、首を傾げる。



「鈴ちゃん、それマジかよ〜?
ハタチになって1番最初にしたいことって、そんなんでいーの?」


「鈴乃らしー、っちゃらしぃけど。」

「ほんと。鈴らしいわ。」

「もぉ鈴〜!もっと他にないのぉ〜?」



みんなに非難の声を浴びせられて、立場がなくなったあたしは、唇を尖らせてみる。


他にないの?って言われても…


「ソレしか浮かばなかったんだもん。」


しょーがないじゃんねー?

とにかく髪の毛、染め直したいんだもん。