シャーペンと君とあたし

拓也は、

俺が見舞いに行ったことを知らない。



だからってわざわざ
言うつもりもねーけど。

今さら変わらねーし。




約束を破ったのは確か。



俺は拓也を裏切った

拓也は俺に裏切られた


─…それは変わらない事実。





けど、



今からだって遅くねぇだろ？





「百合の居場所が分かった。」



黙って俺の話に耳を傾ける鈴。

その姿を目に焼き付ける。



どこに居ても

思いだせるよーに。



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