シャーペンと君とあたし




「そこからだと
拓也くん来るのよく見える?」


そう言って登って来た。

運動苦手なくせに。



「…やめとけって。」

「大丈夫だよ?」



確かに、大丈夫そうに見えたんだ。


だから俺は昇降口から
拓也がでてくんのを探した。





「あ、拓也。」


出てきた拓也を見つけた時には
無意識のうちに呟いてた。


「えっ?!拓也くん?」


─…百合のことも考えねーで。



次の瞬間、百合は足を滑らせて
ジャングルジムから落ちた。



すぐ病院に運ばれたけど

かなり重症だった。



.